修繕や設備投資をして節税 | 税理士法人田子会計事務所のブログ

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修繕や設備投資をして節税

設備の修繕や消耗品購入は儲かっている期内のうちに

社屋の修繕や機械設備などのメンテナンスには、意外にお金がかかります。

必要と思っていても、一度に大きなお金が出ていくため、ついつい後回しに してしまっている会社も多いでしょう。 もし、「今期は利益が出そうだ」と予測できたら、いまがチャンス。
赤字のときには手を出せず放置していたことに、思い切って投資しましょう。
節税効果が生まれるばかりか、 業務効率のアップが期待できます。

ただし、設備の維持管理や壊れた部分を直す費用は「修繕費」 ですが、 設 備の機能を向上させたり、バージョンアップさせたりするような、 施設の資 産価値の向上につながる修繕は、 「資本的支出」と判断され、損金算入では なく減価償却の対象となります。
1回の支出が20万円未満、3年以内の周 期で行われているものなど、 税務上で修繕費として処理するためには条件があるので注意しましょう。

また、節税とは少し話がそれますが、儲かっているときのほうが金融機関 からの融資は受けやすくなります。 修繕や設備投資のためにお金を借りるに しても、儲かっていないと、なかなか資金は借りられないでしょう。

もちろん借金をしたら返済義務が生じるので、むやみに借りるのは考えも のですが、今後の利益の見通しをきちんと立てたうえで融資を受ければ、金融機関に対してプラスの印象を与えることができます。 

資産計上しなくてよい消耗品を購入する

同じように、儲かっているときに備品や消耗品などを購入するのも一案で す。 ただし、備品については、「それが本当にいま必要なものか」 をよく考 えて購入してください。 節税のための買い物だったはずが、うっかりすると 会社の利益を食いつぶす無駄づかいになりかねません。

消耗品は、将来的にも必ず必要となるもの、使用期限が短くないものにか ぎります。

なお、儲かっているからといって、「いまのうちに大量に商品(在庫) を仕入れておこう」と考えるのはNGです。

なぜなら大量に商品を仕入れてお金を使っても、仕入れ費用として損金に 計上できるのは、売れた商品の仕入れ分だけだからです。

仕入れた商品のうち、期末に在庫として残ったものは、 貸借対照表では 「商品」という勘定科目で表される 「資産」 となり、 そのぶんの利益が減る わけではないので節税にはなりません。

それだけではなく、 在庫を大量に保有すると売れ残りのリスクを抱えるこ とになります。保管用の倉庫代もばかになりませんし、節税効果もありませ んからあまり意味がないのです。

その点、消耗品は資産に計上されませんので、ある程度まとまった金額を 購入して損金計上すれば利益を減らすことができ、節税効果が見込めます。